医療法人とつか眼科

名古屋市南区にある眼科クリニック。とつか眼科。

TEL.052-613-4001   〒457-0808 名古屋市南区松下町1丁目1番地

疾患Q&A

89. 眼振とは 201410

 5歳の男の子です。先日小学校に上がるための就学前健診に行きました。眼科の先生から「眼振」を指摘され、近所の眼科の先生に精密検査をしていただきました。視力があまりよくないとのことで、定期検査を勧められました。どういう病気なのでしょうか。遺伝しますか。治りますでしょうか。 (30歳母親)

 眼振とは、意識していないのに眼球が勝手に規則的に往復運動してしまうことです。比較的ゆっくりと動く眼振は肉眼で観察すればわかる場合もありますが、早く振れ幅の少ない眼振は肉眼ではわかりにくい場合もあります。生理的な眼振と病的な眼振に分かれ、さらに病的な眼振は先天性のものと後天性のものに分けられます。お子さんの場合は、おそらく先天眼振に分類されると思います。先天眼振は、極端な視力障害を伴うことも多いですが、そうでない場合は視力の発達も悪くないこともよくあります。ただ、眼振が少なくなる眼の方向があり、自然にその方向に顔の向きを回して見ている場合があります。その方向が正面でない場合には、修正するために斜視と同じような治療をすることもあります。原因はよくわかっていませんが、中枢性(脳)のものが考えられます。時に遺伝すると記されている書物もあります。先天眼振に対する治療法はあまりありません。顔の位置を修正するための眼鏡や斜視の手術を行うことがありますが、根本的には治すことが難しいと思います。まだ、5歳ということですから視力が出てくればよいと思います。顔の位置は極端に回転していないようですから、しばらく様子を見てもらえばよいと思います。

88. カラーコンタクトレンズ 201409

 おしゃれ用のコンタクトレンズを使っています。先日、目が痛くなって眼科に行きましたら、カラーコンタクトレンズはすごく悪いのでしないほうが良いと言われました。何となくあまり良くないような噂は知っていましたが、本当に目に悪いのでしょうか?私は雑貨屋さんで買っているので、ネットで買ったほうが良いのでしょうか? (17歳女子高生)

 カラーコンタクトレンズについては、以前から眼に障害を起こしやすいことが指摘されていました。平成26年の5月に国民生活センターの調べで、国内で入手可能なカラーコンタクトレンズ17銘柄についての報告がまとめられました(http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20140522_1.pdf)。それによれば、大きさや形が表示通りでなかったり、製造者側が公表している位置とは違う部分に色素が付いているレンズがあったり、色素が滲み出てしまうものもありました。カラーコンタクトレンズ装用者の眼障害の報告が急増していて、色つきでない通常のコンタクトレンズに比べて、眼障害が起こりやすいことがわかってきました。カラーでない通常のコンタクトレンズでもそうですが、雑貨屋さんやインターネット販売での購入は大変危険です。眼科専門医の診察を受けて、ご自分の眼に合ったコンタクトレンズを購入し、定期的に眼科検査をお受けになってください。コンタクトレンズを使用していますと、時々は角膜(くろめ)に傷がついてしまうことがあります。すぐに装用を中止して、治療すれば問題ないことが多いです。しかし、頻度は少ないですがその傷から病原菌が入ってしまうことがあります。そうなりますと、治っても一生見えにくい眼になってしまうことも稀ではありません。コンタクトレンズの中でも特にカラーコンタクトレンズは注意が必要です。コンタクトレンズの危険性については再三再四ニュースでも取り上げられています。厚生労働省のホームページもご参考ください。

91. 帯状疱疹 201410

 68歳になる私の父のことです。先月、右目の上から頭の上の方、そして後頭部までピリピリ痛くなって、近医を受診したところ「帯状疱疹」の可能性があるからブツブツが出てきたらすぐに来院しろということでした。数日してブツブツが出てきて案の定「帯状疱疹」で、飲み薬が始まりました。しかし夜眠れないほど痛いといいます。もう飲み薬が終ってしまったのですが、いつまでこの痛みは続くのでしょうか?何か気を付けることはありますか?(38歳女性)

 帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスという微生物が起こす病気です。子供の頃にかかる水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスです。このウイルスは水疱瘡に罹患した後、治っても体の中に潜んでいます。大人になってから何らかの誘因でそのウイルスが再び活動して起こる病気です。ピリピリチクチクした痛みが出てきてから、皮疹(赤と黄色が混じったような水疱を伴うやや大きめのブツブツ)が出現します。顔や頭に出る場合や、胸や背中、腰回りに出る場合があります。神経節に沿って皮疹が出るので、どの場所に出ても右側か左側かのどちらか片側のみに出現します。風邪をひいたなど免疫力が低下した時や高齢者(60歳以上)などに罹りやすいです。そういう意味ではどなたでもかかる可能性がある病気です。治療は発症後出来るだけ早期に抗ウイルス剤の内服をします。重症の場合には点滴をすることもあります。皮疹に対しては、抗ウイルス剤の軟膏を塗ります。痛みは、皮疹が無くなってもかなり長い間続く場合があります。3か月以上長く続く場合にはペインクリニックなどで痛みの管理をしてもらうことも有用です。発症時に、顔面神経の麻痺を併発することが時にあり、ハント症候群と呼ばれ注意が必要です。稀には角膜に潰瘍を作ることがあり、永久の視力障害の原因となることがあります。眼に異変を感じた場合には眼科医療機関も受診してください。患部の清潔を心掛け、過労を控えてください。水疱瘡に罹患していない児童には伝染の危険がありますから、接触をお控えください。

86. ロービジョン患者さんにはタブレット端末がお勧め 201407

 白内障で、眼科に通院していました。数日前から、眼に違和感が出て、涙が出やすくなりました。すぐに口が閉じにくくなり、飲み物を飲むと口からこぼれるようになってしまいました。いつもの眼科へ行くと「顔面神経麻痺」と言われ、耳鼻科へ入院し、点滴治療を受けています。今のところ、あまり改善がありませんが、このままひきつった顔になってしまうのでしょうか?原因は何でしょうか?(70歳女性)

 顔面神経麻痺は、顔の筋肉を動かしている神経が麻痺するものです。目が閉じにくかったり開け難かったり、口も閉じにくくなって曲がってしまったり、顔自体が左右対称でなくなります。原因は、けがや耳の奥の腫瘍・中耳炎という場合もありますが、多くは、原因のよくわからない末梢性の顔面神経麻痺で、大部分はウイルスが関係していると考えられています。治療は、急性期であれば、薬物療法で、ステロイド剤や抗ウイルス剤を点滴したり内服したりします。早期に治療を開始する方が、予後が良いです。顔の筋肉がこわばってしまわないように顔をマッサージしたり、蒸しタオルなどで温めたりします。1年以上は様子をみないとわかりませんが、短期的に改善が思わしくなくても治療を継続すべきです。早期に治療が始められれば、多くは後遺症を強く残さず治っていきますが、時に後遺症を残すこともあります。この場合は、形成外科的なアプローチがあります。眼は、閉じにくくなることから乾燥してしまうための障害がおこりますので、そのための点眼が必要です。あせらずに治療を続けてください。

76. 閃輝(性)暗点 201309

 17歳の娘のことなのですが、時々、ぴかぴかした光が見えてギザギザのようにだんだん広がって見えるといいます。視界が暗くなって見えにくくなるようなのですが、中に人の顔のようなものが見えることがあるそうです。その症状は30分ぐらいで収まることが多いのですが、決まって頭痛がしてきて、気持ちが悪いと訴えます。眠ったり、休んでいたりすると数時間で治ります。片頭痛の一種と診断されているのですが、心配です。何が原因なのでしょうか。何か良い治療方法はないのでしょうか。 (50歳母)

 閃輝暗点(せんきあんてん)といわれる症状の典型と思います。娘さんが経験しているようなチカチカやピカピカといったような光る点が、歯車のように見え、次第に拡大していきます。これは目をつぶっていても見えるようです。そこに見えにくい暗い部分が出現し、その暗い部分の中には人の顔だったり昆虫だったり、人形の顔のようなものが見えたりする場合があります。これは、幻視です(実際にあるものが見えているわけではありません)。典型的にはその後に頭痛が出現します。かなり激しい頭痛であったり嘔気が出て嘔吐したりすることがあります。つまり閃輝暗点は片頭痛の前兆としてとらえられています。原因としては脳の血流が低下して起こるといわれていますが、その理由ははっきりしていません。つまり脳腫瘍などの解剖学的異常をきたす疾患ではありません。もちろん眼の病気でもありません。頭痛の精密検査として、一度はMRIなどの画像診断をしてもらい、脳に明らかな異常のないことを確認しておくことも大切です。特に、頭痛を伴わない閃輝暗点が高齢になって出現した場合には、脳腫瘍や脳動脈瘤などが見つかる場合がまれにあります(この携帯サイト原稿No.26「光視症」参照)。閃輝暗点の症状が出始めたらすぐに痛み止めを内服することで、その後の頭痛が軽くなることも多いです。症状が頻繁であれば、試してみてはいかがでしょうか。神経内科や眼科を受診して聞いてみてください。

89. 眼振とは 201409

 5歳の男の子です。先日小学校に上がるための就学前健診に行きました。眼科の先生から「眼振」を指摘され、近所の眼科の先生に精密検査をしていただきました。視力があまりよくないとのことで、定期検査を勧められました。どういう病気なのでしょうか。遺伝しますか。治りますでしょうか。 (30歳母親)

 眼振とは、意識していないのに眼球が勝手に規則的に往復運動してしまうことです。比較的ゆっくりと動く眼振は肉眼で観察すればわかる場合もありますが、早く振れ幅の少ない眼振は肉眼ではわかりにくい場合もあります。生理的な眼振と病的な眼振に分かれ、さらに病的な眼振は先天性のものと後天性のものに分けられます。お子さんの場合は、おそらく先天眼振に分類されると思います。先天眼振は、極端な視力障害を伴うことも多いですが、そうでない場合は視力の発達も悪くないこともよくあります。ただ、眼振が少なくなる眼の方向があり、自然にその方向に顔の向きを回して見ている場合があります。その方向が正面でない場合には、修正するために斜視と同じような治療をすることもあります。原因はよくわかっていませんが、中枢性(脳)のものが考えられます。時に遺伝すると記されている書物もあります。先天眼振に対する治療法はあまりありません。顔の位置を修正するための眼鏡や斜視の手術を行うことがありますが、根本的には治すことが難しいと思います。まだ、5歳ということですから視力が出てくればよいと思います。顔の位置は極端に回転していないようですから、しばらく様子を見てもらえばよいと思います。

87. 急性緑内障発作への予防 201408

 62歳の母親が近所の眼科に白内障で通っています。先日いつものように受診した際、急性の緑内障発作になる可能性について話があったそうです。さしあたって目の痛みや充血などが出た時にはすぐに眼科を受診することと、近い将来早めに白内障手術をするかレーザー手術をしましょうと言われました。発作時はどうしたらよいでしょうか。予防手術は受けたほうが良いでしょうか。 (32歳娘)

 急性緑内障発作は、急激に眼圧が上がって発症する緑内障のことで、充血や眼痛・頭痛、視力低下などが主な症状です。時には腹痛も起こり、身体の病気と間違われて内科に入院してしまい発見が遅れることがあります。急性緑内障発作は、直ちに手術すれば元どおりになることもありますが、数日間放置されると失明してしまうこともあるほど、高率に重篤な後遺症を残すことが多い病気です。遠視があって目の前後計(眼軸長)が短い方がなりやすい傾向があります。予防としては、以前はレーザーで虹彩に穴を開ける手術が一般的でしたが、最近はその先生が勧めてくださったように白内障が軽症でも白内障手術をするやり方も増えてきました。水晶体を摘出してしまうことで、緑内障の発作が起こりにくくなります。まだ年齢が若い場合で、調節力があり、白内障もあまりない場合にはレーザー手術も悪くないと思います。レーザー手術であれば数分で済みますし、痛みもほとんどありません。ただし、レーザー手術は数年~十年以上経過してから水疱性角膜症という病気が発症することがありますので、注意が必要です。いずれにしましても手術治療であることに変わりはありませんので、利点と欠点をよく説明してもらってから、予防手術を受けるかどうかお決めになってください。比較的郊外にお住まいで、症状が出てから眼科を受診することがすぐにできない場合には、手術を受けておいたほうが良いと思います。

ロービジョン患者さんへのお勧め

 網膜色素変性症と診断されています。今は少し暗がりで見えにくいだけですが、将来失明すると思うとすごく心配です。近くの眼科医さんから携帯電話のiPhoneを購入して、今のうちから操作に慣れておくように言われました。他の会社のものではダメなのでしょうか?理由が今ひとつわかりません。詳しく教えてください。(30歳女性)

 網膜色素変性症はご存知のように、次第に見えなくなって行く病気で、今のところ改善させるような有効な治療法がありません。ですから将来の著しく低視力となった場合に備えておくことは、大切だと思います。この病気以外にも緑内障や黄斑変性症など様々な病気で著しく視力が低下した状態をロービジョンと呼びます。ロービジョン患者さんにiPadなどの情報端末を使うことが近年推奨されています。iPadでは写真を撮って拡大すれば、低視力を補うことができます。例えば電車や飛行機の行き先情報が何と書いてあるかわからない場合に、掲示板の大体の方向の写真を撮って拡大して見るやり方です。文字情報を白黒反転させて見たり(それだけで少し見やすくなります)、ただ拡大するだけではなく自動的に改行したりすることもできます。iPadにある情報を音声で読み上げさせることも可能です。GPS機能が付いていますので持って歩けば家族に探してもらえたり、現在地点をビデオや写真に撮ってメールに添付すれば正確な位置も伝えられたりします。ホームボタンの使い方や緊急時の使い方で、iPadは他の機種より断然良いと思います(私はアップル社から利益供与は受けていません)。iPhoneはiPadとほぼ同じような使い方ができるために、お若いうちからその操作に慣れておき、ロービジョンとなった将来iPadを使いこなせれば、きっと生活を助けてくれることと思います。白杖や点字の訓練も大切だと思いますが、是非iPadを使いこなせるようになってください。

85. 糸状角膜炎 201406

 1か月前頃、目がごろごろしてきたので眼科へ行きました。いつもはドライアイに対する目薬ですぐに楽になるのですが、今回は良くなりません。病名は「糸状角膜炎」ということでした。一度は治ってきたようにも思ったのですが、1か月たってもまだ異物感が強いです。原因は何でしょうか。他の目医者さんに行ったほうが良いでしょうか。(30歳女性)

 見てわかる通り角膜の表面は涙で覆われていて非常にきれいな外側に凸の丸みをしています。糸状角膜炎は角膜の表面に突起のようなものがいくつかできてでこぼこの部分がある状態です。角膜は皮膚と同じように、新しい細胞が中側から徐々に上がってきて最表面に達し、古くなった表層の細胞は脱落するということを繰り返しています。皮膚から垢が出るのと同じように古くなった細胞は涙とともに洗い流されています。この入れ替わりが何らかの理由でうまくいかずに顕微鏡で観察すると糸のような突起物が形成されています。原因は不明です。ドライアイに併発する場合や、瞼の開閉がうまくいっていないような状態、つまり動眼神経麻痺や顔面神経麻痺ややけどなどで瞼がとじにくいような場合や寝たきりの状態などで起こりやすいです。糖尿病などの全身疾患や内服薬が原因とされる場合もあるようです。目薬による治療のほかに経過を見ているだけで治ってしまうこともありますが、なかなか治らない場合もあります。糸状の突起物をピンセットや綿棒でとってしまう方法もよくおこなわれます。一度角膜表面に傷ができてしまいますが効果的です。突起物を取ることを何回か繰り返しているうちに治ることが多いです。涙点プラグ(このサイト原稿42)を入れてドライアイを治すようにするのも効果的です。また、コンタクトレンズをのせておくことも有用です。ただコンタクトレンズはお金がかかりますから、最初に行われる治療とはならないことが多いです。まだ、1か月ということですし、いろいろな治療方法を試されてはいらっしゃらないようですから、転医されるのはもう少し先がよいと思います。担当の先生に今後の治療方針をよく聞いて、いろいろな治療法を試してみることをお勧めします。

84. サングラスについて 201405

 サングラスのことをお尋ねします。友人からもらったサングラスをかけています。大して傷はないですが、真っ黒に近いかなり色の濃いものです。日差しの強い日は、かけているとすごく見やすくて助かっています。テレビを見ていたら、あまり色の濃いものは、瞳がひろがってかえって紫外線が通りやすくなるのでよくないとやっていました。どのくらいの濃さなら良いのでしょうか?(29歳男性)

 サングラスは、一般的に太陽光線のうち紫外線領域の波長(通常は380nm以下)をカットするものを言います。これは、紫外線が目に障害を与えることがわかっているからです。日中は、常にサングラスをかけることをお勧めします。ただ、サングラスが正しく紫外線の透過を遮断しているかどうかが問題です。おもちゃとして売られているただ色のついたものは、紫外線をカットしていない可能性があります。日本では、JIS規格で「紫外線透過率0.5%以下」などと表示されるようになっています。海外ではまた違う規格があるそうです。そのサングラスが正しいものかどうかは、メガネ屋さんで聞いてください。メガネそのものには規格が書いていない場合が多いです。色の濃いサングラスは目に入る光の量そのものが少なくなりますから、かけていない場合より瞳は確かに少し広がります。そのためにかえって紫外線が入りやすくなるというのは、サングラスと顔の隙間から入る光についてです。ですから、サングラスは顔にフィットしているほうが良いです。度が入っていないものであれば、フロント部分がカーブしていたり、周りにフードがついていたりして顔にフィットするように作られているものがおすすめだと思います。色の濃さによって紫外線カットの割合が決まるわけではありません。ほとんど色がついていないように見えても、ちゃんと紫外線をカットするものも多いです。もちろん色が濃いほうが光の量が多い場合には、暗くなります。使用する条件によってお決めになるのがよいですが、明るさによって色の濃さが変わる調光レンズというものもあります。まずはメガネ屋さんに行って、そのサングラスが正しいものかどうかお尋ねになってください。