医療法人とつか眼科

名古屋市南区にある眼科クリニック。とつか眼科。

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49. 結膜弛緩症 201106

49. 結膜弛緩症 201106

 70歳になる母親のことなのですが、ずっと前から涙が出ると言って、ハンカチでいつも涙をふき取っていました。眼科にも通院していたのですが、いつも同じドライアイ用の目薬でした。先日別の眼科で診てもらったところ、「結膜弛緩症」と言われました。どのような病気なのでしょうか。目薬で改善しないようであれば、手術することもあると聞いたのですが、重病なのでしょうか。また、ずっと前からドライアイではなかったのでしょうか。(45歳、男性)

 結膜弛緩症とは、ゆるんだ結膜組織が主に下まぶたの上にはみ出てしまっている状態です。余剰な結膜は加齢性変化や炎症などを背景に生じると言われ、高齢者の異物感や流涙、うっとおしさなどさまざまな訴えの原因になります。その理由としてはまず、このはみ出た結膜組織が瞬きで挟まることによる機械的な障害があります。余剰な結膜組織が角膜や瞼縁部分に接触しますから、まつ毛が触っているような感覚であったり、物が入っているような感じがしたりします。下まぶたの上には本来わずかに涙がたまるスペースがあります。この部分を余剰な結膜組織が占拠するために涙がさらにこのはみ出した結膜組織の上に載るために、正常な涙の量を異常に多いと感じます。これが流涙症の原因となります。また、正常に涙が広がりにくくなるところからドライアイを増悪させたり、ドライアイそのものの原因ともなります。ご相談者の場合には以前からあったドライアイに結膜弛緩症が合併してきたのではないでしょうか。ドライアイのみでも、反射性流涙と言って刺激を受けた時の涙分泌が多くなっていることもあります。結膜弛緩症は高齢者には非常に多い病気で、症状の面から言いますと多彩で悩ましい病気ですが、強い視力障害の原因になることはほとんどなく、手術も難易度の高いものではありません。しっかり診断がついたようですから、しばらくこれに対して治療してもらい、どうしても症状の改善が見られないようであれば、手術してみることも良いと思います。手術の種類にもいろいろありますから、詳しく聞いてみるのが良いと思います。

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