医療法人とつか眼科

名古屋市南区にある眼科クリニック。とつか眼科。

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64. 心因性視覚障害 201209

64. 心因性視覚障害 201209

 小学校5年生の女児です。学校の健診で受診のお勧めをもらい、眼科を受診したところ、心の問題の可能性があると言われました。学校では昨年まで両眼ともAだったのですが、今回急に 両眼ともCをもらいました。眼科の視力検査でも0.3と0.4とのことでした。何回か受診したのですが、特に目の病気は無いとのことで、心の問題から来ているという説明でした。特に思い 当たる節は無いのですが、どんなことが考えれれるのでしょうか。どのようにすべきか教えてください。(40歳、女性)

 視力の低下を説明するに足りる器質的病気が無く、視力低下の原因として精神的心理的要因を考慮しなければならない状態を「心因性視覚障害」と言います。小中学校の高学年の女の子に 多いとされていますが、男の子でもあります。発症の原因はその子を取り巻く心理的環境にあるとされます。家庭環境や学校生活、塾や習い事、などです。親との関係や兄弟との関係、 友人関係、先生との関係などさまざまな人間関係も考えられます。中にはメガネをかけることにあこがれているということがきっかけの場合もあります。いずれにしろ、もっと自分に 注目して欲しい、さびしい、つらい、などというような心理的ストレスが原因となって、視力障害という形でSOSを発信していると考えられます。視力低下のわりに日常生活では全く 不自由そうにしていないことも特徴の一つです。しばらく通院しているうちに視力が戻ることが多く、これは通院に通い子供とのスキンシップが増えることがよい効果をもたらしている ように思います。お子さんと色々とお話しして悩みを聞いてあげることもよいと思います。しかし、心因性視覚障害が疑われる患者さんの中には、本当の眼の病気が見つかることがあり ますので、器質的疾患の原因検索は、しっかりと行われなくてはいけません。複数回通院して、網膜電図や視覚誘発電位といった眼科的電気生理学的検査や、CTやMRI検査などの頭部の 画像診断も時に必要です。また、心因性視覚障害であるにもかかわらず、長期間にわたっても視力改善が得られない場合には、児童精神科医や心理カウンセラーなどとの連携も考える必要 があります。

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