医療法人とつか眼科

名古屋市南区にある眼科クリニック。とつか眼科。

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46. 多焦点眼内レンズ 201102

46. 多焦点眼内レンズ 201102

 私の母親が白内障手術を受ける予定です。まだ63歳で活動的なのですが、見えにくいと言って一人で決めてきてしまいました。なんでも、多焦点眼内レンズと いうものを入れるそうです。 医療機関から頂いた説明書によれば、手術後はメガネを使わずに、遠くも近くも見えるようになるのだそうです。ただ、夜は運転しない方が良いと書いてありま すし、不快なものが見える 場合もあるようです。40万円弱と高額で保険がきかないようなのですが、以前からある眼内レンズと比べてどうなのでしょうか。手術に心配はないのでしょう か。また、見えにくいと いうことはないのでしょうか?(35歳男性)

 多焦点眼内レンズは、10年以上前に一時使用されていたのですが、結果があまり良くなかったために、ほとんど使用されなくなっていました。この2~3年前 から新しいタイプの 眼内レンズが出現し、少しずつ症例が増加してきています。多焦点レンズは、手術後にメガネをかけなくても遠方と近方との二か所にピントが合うように設計さ れた眼内レンズです。 これに対して、今までのレンズを単焦点レンズと呼び、これを入れた場合には遠くか近くかのどちらかがよく見えるのが普通です(手術前に決めます)。この多 焦点眼内レンズを用い る場合にも、白内障の手術方法自体には、基本的に変わることはありません。ただ、乱視が強い場合には適応にならない場合や、単焦点レンズを用いる場合には 問題にならないような 手術中のわずかなトラブルでも、多焦点レンズを挿入できなくなってしまう場合があったります。多焦点眼内レンズを入れられた方は、メガネをかけなくても遠 くや近くが見えるように なるわけですが、これには大脳の機能が関係するため、よく見えるようになるまでに時間がかかることがあります。また、夜間には電灯などの灯りがやや誇張さ れて見えます。 しばらくは光の輪がかかって見えたり、ギラギラが気になったりすることがあります。このために、夜間の運転を職業とするタクシーのドライバーさんにはあま りお勧めしません。 多焦点眼内レンズには遠くも近くも見えるための工夫がされているために、単焦点レンズや病気の無い眼で正しくピントがあった距離の像と比較すると、わずか に焦度が落ちると 言われます。これらの理由ため、右眼と左眼を交互に隠して見え方を比較したり、電灯などを見てどんな感じに見えるのかなどを頻繁にチェックするようなやや 神経質な方は、 不満が出やすい可能性がありお勧めできません。料金については、おおよそ35万円弱の施設が多いと思われますが、先進医療が認められている施設で手術をお 受けになると、 生命保険から全額保険金が戻る場合もあります。

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