医療法人とつか眼科

名古屋市南区にある眼科クリニック。とつか眼科。

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116.外転神経麻痺  201701

116.外転神経麻痺  201701

  ある日、突然、まっすぐ見ると物がダブって見えるようになってしまいました。左側を見ると大丈夫ですが、正面では片目を塞がないと怖くて歩けません。右側を見ようとするともっとひどくなるような気がします。片目ずつにするとちゃんと見えて問題ないようです。頭の病気でしょうか?どうしたら良いでしょうか? (54歳 男性)

 右眼の外転神経麻痺などが原因の急性斜視になっている可能性があります。最も疑わしい外転神経麻痺について説明します。外転神経というのは、僑という脳の一部にこの神経の元である外転神経核があり、そこから眼球に向かっていき、外直筋まで到達する神経で、左右に1本ずつあります。この神経は、眼球を外側に向かせる筋肉である外直筋を動かしています。従ってこの神経がうまく働かないと、眼が外側に動かなくなります。麻痺の程度にもよりますが、通常は、右側の外転神経の麻痺であれば正面から右側を見ると物が二つに見えます。左側を見ると、いつも通りの見え方になります。左側の外転神経麻痺であれば正面から左側を向くと物が二つに見えてしまいます。右側を向くと、問題ありません。お話にあるような症状となります。両側の外転神経が麻痺することもあります。
 お話になっているような症状があるのであれば、まずは原因検索が重要です。臨床的に頻度の高いのは糖尿病によるものですが、脳腫瘍や脳動脈瘤、外傷によるものなどがあります。脳外科の手術後に起きることも稀ではありません。時間の経過とともに軽快することも少なくありませんが、原因検索を行い、緊急対処的には片眼の視野の外側を隠すメガネが役立ちます。できる限り早く眼科を受診し、眼に問題があるのか、中枢神経(脳)に問題があるのか、ほかの全身疾患によるものかを精査してください。

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