医療法人とつか眼科

名古屋市南区にある眼科クリニック。とつか眼科。

TEL.052-613-4001   〒457-0808 名古屋市南区松下町1丁目1番地

未分類

98.涙とまばたき 201507

 ドライアイで近所の眼科に通院しています。すごく疲れ易いのとパサパサもします。パソコンを長時間見ていたりした後は、ゴロゴロすることもありました。今は処方されている目薬で、それほどひどい症状は無いのですが、角膜に傷がついていることが多いらしく、眼科医からいつも瞬きをするように指導されます。目薬をさした後にパチパチしているのですが、それでよかったでしょうか?(40歳男性)

 瞬き(まばたき)は通常3秒から10秒程度に1回無意識で行われる瞼の運動です。一方涙は、1日に2〜3ml、1分間では1〜2μl、瞬きするたびに出ている(基礎分泌)と考えられています。涙は、瞬きによって目の表面についた異物を洗い流し、眼表面の細胞の栄養も行っているため、涙がないと失明してしまうほど重要です。健康な方の涙は瞬きから次の瞬きまでの間、膜状に眼表面を覆っていて(涙膜と言います)壊れません。つまり涙膜が外界からの刺激から眼表面を守っています。悲しかったり強い痛みを感じたりした場合には、いわゆる反射性流涙という一時的な涙が出ます。ドライアイは量的もしくは質的に涙が少なくなってしまう状態で、眼表面に傷がついたり見えにくくなったりする病気です。瞬きはとても大切で、パソコンを集中して見るなどすると、10秒以上瞬きしないこともあり、このような状態が長く続けば多くの方がドライアイになってしまうと言われています。ですから瞬きについてはよくご理解ください。通常何をしているときにでも3秒に1回程度、眼をつぶってください。目薬を差した後にするものではありません。3秒に1回わざわざ瞬きをし続けることは不可能と思いますが、集中してパソコンやテレビを見ている時などに、思い出してやってください。パチパチするようなあまりに早い瞬きでは涙は出ないと言われています。また、完全につぶらない瞬きも涙膜がすぐに壊れてしまいますのでよくありません。ただしギュッとつぶるような強い瞬きもあまり眼によくありません。優しくしっかり(完全に)そしてゆっくり3秒に1回瞬きしてください。顔面神経麻痺や顔のけがや手術後に目の表面がぬれにくくなった場合にも、意識して瞬きしてもらうとよいと思います。

97.近視とは 201506

 小学校5年生の男の子のことです。視力検査がよくなかったということで学校から受診のお勧めをもらってきました。近所の眼科を受診したところ、「近視」と言われ、右が0.4で左が0.3でした。私も夫も全くメガネをかけたことがなく、老眼ならよくわかりますが、近視というのはいまいちよくわかりません。眼が悪いということでしょうか? 昨年までは紙をもらわなかったので、急に悪くなってしまったのでしょうか? もう治らないのでしょうか? 本人に聞くとそれほど見えにくいとは言わないのですが、眼科の先生はそろそろメガネをかけた方がよいと言われました。必要でしょうか? (35歳母親)

 近視(いわゆる“きんがん”)とは近くのものはよく見えますが、遠くのものがよく見えない状態です。カメラに例えて考えます。フィルムに相当するのが、網膜という神経で出来た膜組織となります。外界から来た光がフィルムに集光するとピントがあった写真が写るのと同じ原理で、遠方の物体が正しく網膜に集光すれば、良く見える眼ということになります。近視では遠方の物体の像が網膜より手前で集光してしまうため、網膜にはピンボケの画像が写ることになります。なぜ網膜より手前で集光してしまうかというと、多くの場合は眼の前後径(これを眼軸長といいます)が長くなってしまうためです。ではさらになぜ眼軸長が長くなってしまうのかというとはっきりはわかりません。近視の原因については、ある程度は遺伝の影響があります。その他には近くを見る時間が長いと近視化しやすいと言われています。詳しくは別の機会にお伝えします。ある程度近くにある物体についてはちょうど網膜にピントを結ぶことができるため、良く見えます。学校生活では、教科書やノートはよく見えるのに対して、黒板の字がよく見えないということになります。両眼の視力で0.7見えれば、近視のメガネをかけなくてもよい場合が多いですが、それ以下しか見えないということであれば近視のメガネをお勧めします。授業中など遠くを見ることが必要な場面では、近視のメガネをかけると良いです。適切なメガネであれば、メガネをかけたから近視が進むということはありません。また逆に近視のメガネをかけないために近視が進行したり別の病気が出たりするということもありません。軽い近視の場合には近くはよく見えますので、40歳以上になって老眼が出る年齢になっても老眼鏡をかけなくてもよいことが多いです。つまり軽い近視は決して悪い眼ではありません。強い近視になりますと物体にかなり眼を近づけないと見えなくなり、その他の眼の病気も出易くなりますので、注意が必要です。

96.入院手術と外来手術 201505

 78歳になる母は、10年前から白内障で、近くの眼科医院へ通院しています。随分見えにくくなってきたと言って、主治医の先生からもそろそろ手術を考えてみたらと言われ手術する決心が本人もつきました。その施設は日帰りで行うやり方なのですが、母はもともと肺に障害があり、酸素ボンベをひいています。もちろん階段も上がれるのですが、時々息苦しくなるので、入院して手術してもらおうか考えています。主治医の先生は、日帰りでもできるとおっしゃっているのですが、どうしたらよいでしょうか?(49歳娘)

 最近の白内障手術自体は、15分以内で終わる場合が多く全身的負担はほとんどありません。手術した眼を眼帯でふさぐ場合でも、大抵は1日しているだけで、翌朝の診察で眼帯は外れてしまいます。それ以降は両眼で生活できます。手術当日も極端に安静にしている必要なく、暴れるようなことをしなければ動いていてかまいませんので、手術日の夕食の備えさえあれば心配ありません。そういう意味では入院する必要は全くありません。しかし、手術は受けたら終わりということではなく、手術翌日や3日目、1週間目など初めのうちは頻繁に通院が必要になります。経過が悪い場合には毎日のように通院することが必要な場合もまれにはあります。最悪の想定をして、万が一毎日通院することになってしまっても体力的に大丈夫かを考えてください。また、緊急時に1日に2回通院することになってしまった場合の対策などをしておくのが良いでしょう。このような備えは最長でも術後1週間までです。一方入院では、お食事を作る必要はありませんし、近くには看護婦さんもいるので安心です。ただし、寝床が変わることで認知症が進む場合があります。全身管理が必要なご病気をしている場合のほか、白内障の重症度や白内障以外の眼の病気によっては合併症を起こしやすい場合があるので、この場合も入院手術が良いと思います。硝子体手術や緑内障手術などでは、入院のほうが良い場合もよくあります。主治医の先生やご家族とよく相談して決めることがよいと思います。ポイントは、手術時間と合併症が起きやすいか否か、術後すぐに処置が必要になる手術なのかどうか、その施設の手術室の位置と移動手段、クリニックまでの距離や通院手段などです。通院の時から何でも気軽に話すことができる主治医の先生に手術してもらったり、その先生が手術に立ち会ってくれたりすると安心して手術を受けやすいと思います。

49. 結膜弛緩症 201106

 70歳になる母親のことなのですが、ずっと前から涙が出ると言って、ハンカチでいつも涙をふき取っていました。眼科にも通院していたのですが、いつも同じドライアイ用の目薬でした。先日別の眼科で診てもらったところ、「結膜弛緩症」と言われました。どのような病気なのでしょうか。目薬で改善しないようであれば、手術することもあると聞いたのですが、重病なのでしょうか。また、ずっと前からドライアイではなかったのでしょうか。(45歳、男性)

 結膜弛緩症とは、ゆるんだ結膜組織が主に下まぶたの上にはみ出てしまっている状態です。余剰な結膜は加齢性変化や炎症などを背景に生じると言われ、高齢者の異物感や流涙、うっとおしさなどさまざまな訴えの原因になります。その理由としてはまず、このはみ出た結膜組織が瞬きで挟まることによる機械的な障害があります。余剰な結膜組織が角膜や瞼縁部分に接触しますから、まつ毛が触っているような感覚であったり、物が入っているような感じがしたりします。下まぶたの上には本来わずかに涙がたまるスペースがあります。この部分を余剰な結膜組織が占拠するために涙がさらにこのはみ出した結膜組織の上に載るために、正常な涙の量を異常に多いと感じます。これが流涙症の原因となります。また、正常に涙が広がりにくくなるところからドライアイを増悪させたり、ドライアイそのものの原因ともなります。ご相談者の場合には以前からあったドライアイに結膜弛緩症が合併してきたのではないでしょうか。ドライアイのみでも、反射性流涙と言って刺激を受けた時の涙分泌が多くなっていることもあります。結膜弛緩症は高齢者には非常に多い病気で、症状の面から言いますと多彩で悩ましい病気ですが、強い視力障害の原因になることはほとんどなく、手術も難易度の高いものではありません。しっかり診断がついたようですから、しばらくこれに対して治療してもらい、どうしても症状の改善が見られないようであれば、手術してみることも良いと思います。手術の種類にもいろいろありますから、詳しく聞いてみるのが良いと思います。

95.モノビジョン法を利用した白内障手術の理解201504

 3年前に白内障の手術をした80歳になる母親のことです。何でもモノビジョン法というやり方でやってもらい、手術後は遠くも近くもすごくよく見えると喜んでいました。実際に、56歳の私よりもテレビも新聞も良く見えています。今もよく見えているように思えます。しかし、最近右眼を隠すと左眼がよく見えないと言い出しました。どういうことでしょうか。(56歳女性)

 モノビジョン法というのは、片眼で遠くを見えるようにし、もう片眼で近くを見易くする方法で、両眼を使うことにより遠くも近くも見えるようにするやり方です。白内障の手術時やコンタクトレンズ矯正など、日常生活でメガネを使わないで済む画期的な方法の一つです。恐らくお母様は両眼とも開けて見ていただけば問題なく遠くも近くも見えるはずです。ただし片眼を塞いでしまうと、もともとそちらの眼で見ることにしてあった距離の物が見えにくくなります。お母様の場合には右眼が遠くにピントが合っていて、左眼は近くにピントが合う状態になっていると思います。右眼を隠して左眼で新聞が良く読めれば問題ありません。左眼では初めから遠くはよく見えない設定です。日常的に片眼を隠すことはしないように教えてあげてください。もし、視力をチェックしたいと感じましたら、両眼で遠くを見て良く見えるか、両眼で新聞を見て良く読めるかを調べてください。日常はよく見えているのに片眼を隠すことを頻繁に行うと、かえって見えにくさが気になってしまうことになります。もちろん、本当に眼の病気がおきている可能性もありますから、眼科専門医の診察をお受けになることも大切です。

94.角膜内皮障害201503

 高校生の時からコンタクトレンズを使ってきました。今まではインターネットで購入してきましたが、新発売のコンタクトレンズを購入しようと思い、久し振りに近くの眼科に健診を兼ねて受診しました。しかし、くろめの内側の細胞がすごく減ってしまっていて、もうコンタクトレンズはしない方が良いと言われてしまいました。今までは特にトラブルもなく、今はめてみてもなんら痛くも痒くも無いのにしてはいけないとはどういうことでしょうか?教えてください。(32歳女性)

 “くろめ”つまり角膜は厚さ0.5mm~0.7mmの薄い透明な膜状の組織です。角膜の内側には、角膜を透明に保つために最も大切な役割をする角膜内皮細胞という細胞が一面に張っています。この角膜内皮細胞は、新生児では1mm2あたりに約4000個あります。この細胞は加齢によって少しずつ減少していきますが、40歳の成人でも1mm2あたり3000個程度はありますし、80歳の高齢者でも2000個程度あるのが普通です。現在の眼科学ではこの細胞が自然に増えることはないとされています。検査ではある程度の誤差がありますが、年齢とともに次第に数が減っていく細胞です。角膜内皮細胞は、コンタクトレンズを長期につけていたり、白内障などの眼の手術をしたり、怪我をしたりすることで通常より早く減少します。500個/mm2を下回りますと水疱性角膜症という病気となり、角膜が濁って水膨れになり見えなくなってしまいます。視力を回復するには角膜移植が必要となります。加齢で自然に少しずつは減っていくことを考えますと、60歳~80歳頃に白内障の手術を受ける前には1500個/mm2を下回らないようにしたいところです。30歳前に2000個を下回っていれば要注意と考え、コンタクトレンズの装用が原因であると考えられれば、装用の機会を減らしたり、中止したりする方が無難です。

93.雪眼(ゆきめ)と電気性眼炎 201502

 先日スキーをしに出かけたのですが、滑った日の夜中眠れないほど目が痛くなりました。救急病院で診てもらったところ、「雪眼」と言われました。スキーをした日はお酒を飲んだのですが、よくなかったのでしょうか。その日は、眼帯をして帰って、朝から処方された目薬を使っています。今日はだいぶ良くなったのですが、「雪眼」はどうして起こるのでしょうか?ゴーグルをしないで滑ったのが悪かったそうですが、ゴーグルを持っていき忘れたときはどうすればよいでしょうか。教えてください。(28歳男性)

 紫外線が眼にあたると、かなりの部分が角膜で吸収されます。この紫外線に細胞を傷害する作用があります。紫外線による角膜障害のうち、スキー場などの雪による紫外線障害を「雪眼」、溶接作業など人工的な紫外線による角膜障害を「電気性眼炎」と呼びます。どちらも短時間に多量の紫外線を浴びたことによる角膜上皮障害です。紫外線は夏より冬に少ないのですが、雪面は反射する紫外線量がとても多いために起こりやすいです。もちろん夏の海水浴でも起こります。主に砂浜や水面からの太陽光の反射によると考えられています。スキーをするときにはゴーグルは必要ですが、サングラスでもある程度は防御できます。眼との隙間が少ないものを使用してください。保護眼鏡なしで、多量の紫外線を浴びてしまったり溶接作業を行ってしまったりした場合には、角膜障害が起こりえます。飲酒をすると炎症が強くなるので、「雪眼」や「電気性眼炎」がおきた場合にはアルコールは避けた方が無難です。強い痛みは、冷やすとよいですが、温めると悪化します。したがって飲酒以外でも激しい運動をしたりサウナで暖まったりすると眼痛が増悪する可能性があります。注意してください。

92.糖尿病治癒後の糖尿病網膜症

 目の前にゴミが飛んで見えるようになったので眼科へ行ったところ、レーザー治療を受けました。元々はよく見える目だったのにレーザー治療を受けるようになってから、視力が低下してきています。担当の先生に理由を尋ねると糖尿病のためだと言われます。糖尿病は若い頃なりましたが、もう血糖値も高くなく飲み薬も飲んでいません。糖尿病はもう治ったのにどうして今頃糖尿病のせいだと言われてしまうのでしょうか。理解できません。別の眼科へ行った方が良いでしょうか。(52歳男性)

 頻度は多くありませんが、糖尿病が治ったと思うほど血糖値が改善した後、数年から十数年してから糖尿病網膜症が発症することがあります。患者さんは恐らくこのタイプと推測されます。明らかに治療を要するほどの高血糖状態が続くと、その時の事を身体の器官(この場合は眼)が覚えていて、長い期間を経てから糖尿病合併症として眼底出血が起こると考えられています。しかし、あまり詳しい機序はわかっていません。糖尿病網膜症は糖尿病眼合併症の中でも、重症化すれば失明する可能性もある合併症で注意が必要です。また複数回のレーザー治療を必要とすることもあります。さらに初老期には、調節力減退が起こり裸眼の視力が自然に悪くなったり老眼がでたりすることもあります。もちろんレーザー治療の副作用として視力が下がる場合も、またレーザー治療をしていても網膜症が進行してしまい、結果として視力が落ちることがあり得ます。セカンドオピニオンを聞くことも悪いことではありませんが、お話を聞く限りでは間違った診療をしているとは思いません。今後もしっかりとした治療が必要です。また糖尿病についても、完全に治療を終了してしまわずに時々内科でチェックしてもらうことをお勧めします。

91. 帯状疱疹 201412

 68歳になる私の父のことです。先月、右目の上から頭の上の方、そして後頭部までピリピリ痛くなって、近医を受診したところ「帯状疱疹」の可能性があるからブツブツが出てきたらすぐに来院しろということでした。数日してブツブツが出てきて案の定「帯状疱疹」で、飲み薬が始まりました。しかし夜眠れないほど痛いといいます。もう飲み薬が終ってしまったのですが、いつまでこの痛みは続くのでしょうか?何か気を付けることはありますか?(38歳女性)

 帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスという微生物が起こす病気です。子供の頃にかかる水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスです。このウイルスは水疱瘡に罹患した後、治っても体の中に潜んでいます。大人になってから何らかの誘因でそのウイルスが再び活動して起こる病気です。ピリピリチクチクした痛みが出てきてから、皮疹(赤と黄色が混じったような水疱を伴うやや大きめのブツブツ)が出現します。顔や頭に出る場合や、胸や背中、腰回りに出る場合があります。神経節に沿って皮疹が出るので、どの場所に出ても右側か左側かのどちらか片側のみに出現します。風邪をひいたなど免疫力が低下した時や高齢者(60歳以上)などに罹りやすいです。そういう意味ではどなたでもかかる可能性がある病気です。治療は発症後出来るだけ早期に抗ウイルス剤の内服をします。重症の場合には点滴をすることもあります。皮疹に対しては、抗ウイルス剤の軟膏を塗ります。痛みは、皮疹が無くなってもかなり長い間続く場合があります。3か月以上長く続く場合にはペインクリニックなどで痛みの管理をしてもらうことも有用です。発症時に、顔面神経の麻痺を併発することが時にあり、ハント症候群と呼ばれ注意が必要です。稀には角膜に潰瘍を作ることがあり、永久の視力障害の原因となることがあります。眼に異変を感じた場合には眼科医療機関も受診してください。患部の清潔を心掛け、過労を控えてください。水疱瘡に罹患していない児童には伝染の危険がありますから、接触をお控えください。

90. 顔面神経麻痺 201411

 白内障で、眼科に通院していました。数日前から、眼に違和感が出て、涙が出やすくなりました。すぐに口が閉じにくくなり、飲み物を飲むと口からこぼれるようになってしまいました。いつもの眼科へ行くと「顔面神経麻痺」と言われ、耳鼻科へ入院し、点滴治療を受けています。今のところ、あまり改善がありませんが、このままひきつった顔になってしまうのでしょうか?原因は何でしょうか?(70歳女性)

 顔面神経麻痺は、顔の筋肉を動かしている神経が麻痺するものです。目が閉じにくかったり開け難かったり、口も閉じにくくなって曲がってしまったり、顔自体が左右対称でなくなります。原因は、けがや耳の奥の腫瘍・中耳炎という場合もありますが、多くは、原因のよくわからない末梢性の顔面神経麻痺で、大部分はウイルスが関係していると考えられています。治療は、急性期であれば、薬物療法で、ステロイド剤や抗ウイルス剤を点滴したり内服したりします。早期に治療を開始する方が、予後が良いです。顔の筋肉がこわばってしまわないように顔をマッサージしたり、蒸しタオルなどで温めたりします。1年以上は様子をみないとわかりませんが、短期的に改善が思わしくなくても治療を継続すべきです。早期に治療が始められれば、多くは後遺症を強く残さず治っていきますが、時に後遺症を残すこともあります。この場合は、形成外科的なアプローチがあります。眼は、閉じにくくなることから乾燥してしまうための障害がおこりますので、そのための点眼が必要です。あせらずに治療を続けてください。